ゴールデンウィーク明け、社長から高さ16cm位の箱を手渡されました。白い箱の中から出てきた白い身体。顔はなく、中が空洞になっています。「Flowerman」、一輪挿しでした。少し丸みを帯びたフォルムからは、うまく表現できませんが、安定感や優しさだけでない要素が絶妙に含まれているように感じました。

「オフィスのエントランスに花を飾ろう」これは、今のオフィスに引っ越す前から心掛けられていることです。私は生花の効果を感じながらも、いつの間にかお花を買いに出かけるのは何かイベントごとが続きそうな時だけ、しかも選ぶ基準は、長持ちしてくれそうな可愛いお花。出来るだけ形状が変わりにくいものを選ぶようになっていました。

 

しかし「Flowerman」を手にした瞬間に「何を生けたら面白いかなぁ」と思考のスイッチが入りました。箱には【表情の変化を楽しもう!】と書かれています。この花瓶は、花が枯れていく過程を楽しくポジディブに見せられないか…そんな思いから生まれたそう。それならば、試してみたい。

 

早速お花屋さんに向かうと、白やピンクのバラやカーネーションにオレンジのガーベラ、小さな黄色い向日葵も自分はどうかとこちらを見ています。離れた場所に1本の赤い芍薬の蕾を見つけました。値札もなく売り物かどうかわからないので店員さんに声をかけると、快く販売してくださいました。もし蕾が開かなかったら、レシートと一緒に持ってきてください。と思ってもいない言葉とともに。

エントランスに飾ってからというもの、いつも以上に花に意識がいくようになりました。蕾、開いてくれるかな?毎日のちょっとした変化にドキドキ、ワクワク。小さな蕾が倍以上の大きさにゆっくりと開き、優しい香り放ち続け、暑さでクシャッとなるまで観察してしまいました。デザイナーさんの思惑どおりの行動をとってしまっています。

花を咲かせる植物は地球上に35万種以上あるとか。次は何を生けようかな。首もう少し長くしたほうがもっと変化があるのかな?などなど、擬人化した方がテーマが思いつきやすいのかもしれません。またどんな表情を見せてくれるのか楽しみが続きます。

弊社にお越しいただいた時、Flowermanが元気にお出迎え、お見送りしてくれるはず。もしかしたら居眠りしちゃっているかも。その時は温かく見守っていただければ幸いです。

INFO

+d(プラスディー)

Flowerman https://plus-d.com/projects/pickman-2/